渋谷駅から徒歩5分という場所にありながら、森に抱かれるように静かに鎮座している金王八幡宮を紹介します。
渋谷駅の「16C出口」から出るのが一番近いです。渋谷駅は広くて迷路のように複雑なので違う出口から出てしまうと迷ってしまう可能性があるのでご注意を。
私は渋谷駅が苦手でしょっちゅう迷って、スマホとにらめっこしながら行ったり来たりする羽目になります…。
Contents
金王八幡宮の御由緒・御祭神・御利益と見どころ
渋谷の繁華街とは反対側(恵比寿方面)に鎮座し、とても静かな神社です。都内の神社めぐりをしていると、ここが都会であることを忘れそうになるほど静かな場所に出会うことがあります。金王八幡宮もそのひとつで、渋谷=スクランブル交差点、ハチ公、道玄坂、といった賑やかなイメージをくるりと覆してくれます。
豊栄稲荷神社はすぐ隣で、月替わりの御朱印で人気のある渋谷氷川神社はここから徒歩5分ほどの場所に鎮座しています。
御由緒
源義家が、後三年役の勝利は河崎基家(渋谷氏の祖)の崇拝する八幡神の加護なりと渋谷城内に寛治六年(1092年)に勧請した。基家の子、重家は堀河帝より渋谷の姓を賜り、これが渋谷の地名の発祥とされる。重家の子、渋谷金王丸は武勇に勝れ源義朝・頼朝に仕えた。境内の金王桜は、頼朝が金王丸の誠忠を偲び名付け植えた。引用:東京神社庁
創建はおよそ1,000年前。源義家が勧請したことがはじまりです。源義家は京都の石清水八幡宮で元服したため、通称「八幡太郎」と呼ばれていました。のちに鎌倉幕府をひらく源頼朝の祖先にあたり、神がかり的に戦が強かったとされる人物です。
神社の名称にもなっている「渋谷金王丸」は源義朝・頼朝に仕えたとされる武将で、渋谷一族はこのあたり一帯を治め、渋谷の地名の由来にもなっています。
御祭神
- 応神天皇(おうじんてんのう)[品陀和気命(ほんだわけのみこと)]
御利益
- 交通安全
- 子授け
- 出世
春日局が徳川家光を三代将軍にと祈願した神社です。その願いは成就し、春日局はお礼として社殿を寄進しています。そのため出世の御利益があるとされています。
例祭日
9月14日
金王八幡宮の御朱印
御朱印は境内の授与所にていただけます。
- 【初穂料】500円
- 【授与時間】9時~17時
2019年6月8日拝受
金王八幡宮の最寄駅とアクセス
最寄駅
- JR・東京メトロ銀座線・半蔵門線・東急東横線・田園都市線・京王井の頭線「渋谷駅」16C出口 徒歩5分(渋谷警察署裏)
金王八幡宮の境内へ
見上げるような大きな一の鳥居が道路をまたいで立っており、鳥居の下を車が通行していきます。
一の鳥居をくぐると立派な社号標と二の鳥居が見えます。こんもりとした森に抱かれるように鎮座する金王八幡宮です。
渋谷区指定有形文化財に指定されている神門(通称 赤門)。建立年代は詳細不明ですが、江戸中期の頃と考えられています。
一礼をして神門をくぐると、左手に手水舎。この日は蒸し暑い日でしたがひんやりとした水が心地よかった。こちらで身を清めて先に進みます。
神楽殿の前にはベンチが設置されており、休憩することができるようになっています。なかには読書を楽しんでいる人も。緑に包まれ涼しいので森の中で本を読んでいるような気になれるのかも?清らかな境内で思い思いの時間を過ごしているようでした。
社殿の前に一対の狛犬が鎮座。全体的に丸みを帯びた優しい雰囲気の狛犬です。
御朱印・お守りなどは社殿右手の授与所にていただけます。近くの豊榮稲荷神社の御朱印もこちらでいただけます。
たいの形をした「一年安鯛おみくじ」。一年が安泰であるように、と願いを込めて引いてみましょう^^
まさに神出鬼没!いろんなところに立ち寄っている松尾芭蕉がこちらにも立ち寄った記録があるそうで句碑があります。
御神木からエナジーチャージ!
金王八幡宮の社殿
金王神社の社殿は彫刻が見事で見ごたえがあります。
この社殿は慶長17年(1612年)に三代将軍徳川家光の守役青山忠俊と乳母春日局によって造営されたもの。
秀忠の後継は家光か、その弟・忠長か…。利発な忠長が有力だとするうわさが当時江戸で流れていたそうです。そのため春日局と青山忠俊は家光が後継者となるよう、この神社に祈願しました。そのお礼として寄進されたのがこの社殿です。
江戸初期の様式がそのまま残るとても貴重な建築物で、渋谷区の指定有形文化財になっています。
華やかな彫刻が施された権現造りの社殿。虎の彫刻には正しいまつりごとへの祈りが込められているそうです。
社殿の前に置かれている石。こちらは渋谷城の砦として使われていた石だそうです。
金王桜
社殿の脇に立つ「金王桜」は金王丸の名を後世の残そうと源頼朝が名付けたと伝わっています。1つの枝に一重と八重の花が混じって咲く、とても珍しい桜で江戸時代には江戸三大桜のひとつとされました。渋谷区指定天然記念物です。
金王八幡宮の境内社
境内社として御嶽神社と玉造稲荷神社が鎮座しています。こちらにもしっかりとおまいりを。
金王丸御影堂
御影堂には金王丸が17歳で出陣したとき、母に形見として残したという自分の姿を彫刻した木像が納められています。この木像は3月最終土曜日に行われる「金王丸祭」で特別に公開されます。
賑やかなだけが渋谷じゃない!
ずーっと昔から人々に愛され、崇敬されてきたことがよくわかる神社です。背の高い木々に囲まれた境内は少しひんやりとしており、澄んだ空気を味わうことができます。境内のベンチに腰かけて、しばらくぼんやりしていたい気持ちになります。何度でも訪れたくなる場所です。
人が多くて賑やかなだけが渋谷じゃない!ここが渋谷?と思うほどの静かな空間を楽しむことができますよ。
渋谷という地名が渋谷一族に由来するということを初めて知りました!「谷」とあるように渋谷駅のあたりはすり鉢状の谷底だったそうです。確かに、渋谷駅からぐるっと坂が伸びていますもんね!
金王八幡宮の基本情報
所在地 | 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-5-12 |
Tel | 03-3407-1811 |
最寄駅 | JR・東京メトロ銀座線・半蔵門線・東急東横線・田園都市線・京王井の頭線「渋谷駅」16C出口 徒歩5分(渋谷警察署裏) |
駐車場 | なし/近くにコインパーキングあり |
公式・参考サイト | https://www.konno-hachimangu.jp/ |
御朱印 | あり/初穂料300円 |
メモ |
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